PHOTOWALKERのだい(@photowalker06)です。
突然ですが、皆さんは写真が上手くなりたいでしょうか。
写真は普段から撮る機会が多いので、「できるなら上手くなりたい」と考える方が多いと思います。
今回は写真が上達する近道として、「写真を言語化」することの重要性と方法についてお伝えしたいと思います。
写真が上達する近道
写真を理論で押さえることの重要性
そもそも写真って、良し悪しを説明するのが難しいものです。
同じ写真でも人によって感じ方は異なるので、絶対的な基準はありません。
しかし、一般的に写真が良く見える理論(構図、配色、露出等)は存在します。
理論を押さえず、写真を感覚的にしか捉えられないうちは、いつまでも良い写真を再現することはできません。
そのため、写真を上達させる方法として、理論を覚えて「なぜその写真がいいか」を説明できることが必要です。
これをマスターすれば、80点の写真は安定して撮れるようになります。
※残り20点はタイミングとか光の位置とかの自分ではコントロールできない要素です。
写真が上達するフロー
最低限、写真を説明できるようになるための知識が身に付いたら、次は言語化していきます。
理論を自分の感覚に落としていくような作業です。
扱う対象が光なので、自分の目で見て写真を撮ってみないと感覚をつかむことはできません。
スポーツでも一緒ですね。教科書を読んでいるだけでは上手くならない!
これは、自分がいいと思える写真ならどのような写真を使っても大丈夫です。
雑誌やインターネット記事の他、最近ではInstagramやXで解説された写真が投稿されているので参考になります。
写真を見つけたら、自分の言葉でその写真を解説(言語化)していきます。
言語化が出来たら、それを実現するための方法を逆算していくとイメージした写真が撮れるようになってきます。
フローをまとめると以下の通りです。
- 写真の理論を知る
- 写真の言語化ができるようになる
- 写真の再現方法を逆算する
- 撮影経験を積み自分のイメージした写真が撮れるようになる
②を十分にできるようにするには①が必要となります。
②ができるようになってきたら③まで進み、④で実戦経験を繰り返すことで、写真の腕が洗練されていきます。
最初は写真を言葉にしていくのは難しいと思いますが、慣れればぱっと見ただけでどのような写真か分かるようになります。
言語化の方法と例
言語化といってもそれ程難しいことではありません。
写真を構成するいくつかの観点について、見てわかることを言葉にしていく作業です。
観点としては、以下があります。
・構図
・光(位置、角度、強さ、光の色)
・色(構成、発色、コントラスト)
・その他(撮影者の意図、ピント、タイミング等)
それでは、実際の写真を使って言語化した事例を見てみましょう。
言語化の事例①:海に沈む夕日
1つ目の事例です。
シチュエーションは海辺で沈む夕日ですね。
構図は画面真ん中に見せたいものを置く日の丸構図を使っています。
太陽が真ん中で、水平線が並行に切り取られているので安定した写真となっています。
夕日が海に沈む直前の時間帯でかなり低い位置にあるため、カメラに対してほぼ水平に光が入ってきます。
光の色は濃いオレンジですね。空の藍色とのコントラストがきれいです。
色の比率としてはオレンジ:4、藍色:6くらいでしょうか。
レンズ性能が高いのか、逆光でもしっかり色が表現されています。
撮影者は夕日の綺麗さがはっきりと出るように、コントラストを強めに現像しているのだと思います。
ざっとこんな感じで写真を説明することができます。
自分で撮った写真でなくても推測で言葉にしていきます。
言語化の事例②:古い町並み
続いて2つ目も見ていきましょう。
こちらは、道を挟んで古い建物が左右に並んでいますね。
画像左右の建物のバランスが近いため、左右で分割したシンメトリー構図でしょうか。
さらに、道がS字で奥に続いているように見えるので、画像の下から中心部に視線が進む視線誘導の効果もありますね。
太陽の光は左から差しています。
影が長いので、太陽は低い位置にあって午前中の早い時間帯かと思われます。
空の明るい部分と、建物の暗い部分を同時に映っているので、露出が建物に合っていて空の色が白く飛んでいますね。
撮影者は昔ながらの建物の荘厳な佇まいを表現したかったのだと思います。
いい部分だけでなく、気になる部分も言語化することで今後の撮影時に気を付けることができます。
言語化の事例③:贅沢な朝食
最後は美味しそうなクロワッサンですね。
この写真は手前のクロワッサンにピントが当たり、他はボケるように撮影されているため、クロワッサンの存在感が強調されています。
構図は、画面を上下左右に3分割して右下の交点にメインの被写体が置かれているので3分割構図ですね。
テーブル上には様々な食事が並びますが、構図に当てはまるため安定感のある印象があります。
日の光は左から入っていますね。
クロワッサンの左側が明るく、右側が影となっています。
影はそれ程濃くないので、柔らかい光を当てているかと思われます。
影のバランスが良く、クロワッサンが立体的に見えるようになっています。
色はパンの茶色の他、ピンク、黄色、緑、赤といった明るい色がちりばめられていて、エネルギッシュな印象を与えてくれます。
3つそれぞれ違う写真を見てみましたがいかがでしょうか。
言葉にしてみると全く違う意図で撮影されているのがわかるかと思います。
言語化を習慣化しよう
このように、言語化は写真を上達させるうえで必須の考え方になります。
写真の基礎理論を覚えてしまえば、どのようにに当てはまるか見ていくだけなので上記は一瞬でできるようになります。
テレビのCMや駅中の広告等も参考になるので、ぜひ日常的にトレーニングして写真を言葉にする力を高めていってください。
それでは、素敵なカメラライフを!